不貞行為はないけれど精神的苦痛がある場合、慰謝料は請求できるの?
という方に慰謝料の請求ができる場合の具体例や、「不貞行為はどこまでをいうの?」という疑問まで詳しく説明していきます!
パートナーからの精神的苦痛を受けて悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
不貞行為とは?
「不貞行為はない」としっかり断言をするために、まずは不貞行為とは何か、確認しておきましょう。
不貞行為とは、夫婦間における貞操義務に違反する行為を指します。
『貞操義務』は婚姻中の男女に当てはまるため、事実婚も含まれますよ。
一般的に呼ばれている、「不倫」や「浮気」による行為のことだとイメージすると、分かりやすいですね。
不倫と浮気の違い
それでは、不倫と浮気の違いはどこにあるのでしょうか?
一般的に、不倫は「配偶者以外の異性と性的関係(肉体関係)を持つこと」という意味で使われています。
そして浮気は「交際相手(配偶者以外も含む)との関係を持ちながら、別の異性とも恋愛関係になること」として使われることが多いです。
この2つの違いは、あくまで一般的な違いしかなく、法的な定義もありません。
不倫や浮気のボーダーラインは曖昧なため、はっきりとした違いはないといえます。
不貞行為は犯罪?
結論からいうと、不貞行為は犯罪にはなりません。
浮気や不倫をしたからといって、犯罪者と呼ばれることはありませんよね。
ただし不貞行為は犯罪ではありませんが、『法律違反』にはなります。
なぜならば、不貞行為は民法で定められた法律に違反しているからです。
これは不法行為といわれており、裁判を起こしたら慰謝料を高確率で請求することができます。
精神的苦痛とは?
それでは本題の、精神的苦痛について定義を確認していきましょう。
精神的苦痛とは、精神面で受けている痛みや苦しみのことを指します。
外的な損傷とは違い、目に見えない精神的損害のことです。
先ほど紹介した不貞行為は法律違反で慰謝料の請求ができましたね。
精神的苦痛の場合は、損害賠償として慰謝料を請求することが可能です。
ただし精神的苦痛は目に見えないため、事実だけでは慰謝料を請求することは難しい場合があります。
そのため精神的苦痛による慰謝料の請求には、精神的苦痛は故意または過失によって受けたもの、そして権利または法律上保護される利益の侵害が不可欠になります。
精神的苦痛で慰謝料は請求できる!5つの具体例をご紹介
不貞行為は一切なく、精神的苦痛がある場合にも慰謝料の請求ができること、また、事実だけでは慰謝料の請求が難しいということがわかりましたね。
それではケースごとに、精神的苦痛で慰謝料を請求が成立する具体例を見ていきましょう。
ケース①不倫・浮気をされた
パートナーの不倫や浮気が原因で精神的にダメージを受けた場合です。
この場合は、精神疾患の有無に関係なく慰謝料を請求することが可能です。
不倫や浮気による慰謝料の相場は50万~400万といわれています。
より高額な慰謝料を請求したいのなら、不倫や浮気により精神疾患が発症したという医師の診断書等があると良いです。
また、別居や離婚といった実害を及ぼしたくない場合もありますよね。
その場合にも、不倫や浮気をされたということだけで50万~100万ほどの慰謝料を請求することができます。
そして、慰謝料はパートナーの不倫相手にも請求することが可能です。
ただし、これは「パートナーから十分な損害賠償を受ける前であること」が条件になります。
ケース②セクハラを受けた
肉体関係はなくても、セクハラは心に大きなダメージを受けますよね。
よってセクハラを受けた場合も、慰謝料を請求することができます。
セクハラでの慰謝料の相場は、およそ50万~300万円ほどになります。
ただし、慰謝料の請求には証拠が必要です。
セクハラをされたという事実が分かるLINEやメール、録音テープ、防犯カメラの映像、日記などが有効です。
セクハラが原因で精神疾患を発症したという、医師の診断書も有効ですよ。
そして、その証拠は内容証明郵便として加害者に送ります。
近年では、会社に送る人も増加傾向にあるみたいです。
その後は、内容証明郵便での要望をもとに、話し合いをするという流れになります。
ケース③モラハラ、言葉の暴力を受けた
モラハラは、モラル(道徳・倫理)に反したハラスメント(嫌がらせ)という意味です。
突然無視をされたり、日常的に暴言を吐かれたり、徹底的にけなされたり等の行為が当てはまります。
この場合も慰謝料の請求は可能です。
モラハラでの慰謝料の相場は、数十万~300万円程とされています。
モラハラにおいても証拠は必要で、モラハラが原因で精神疾患を発症したという医師の断書や、モラハラを受けたときの様子を記録した日記が有効になります。
また慰謝料の請求をするときには、話し合いの内容も裁判で重要な証拠になるので、メモや録音を記録に残しておきましょう。
面と向かって話し合うことが難しい場合は、専門家などの第三者を呼んで話し合うこともできますよ。
ただし、この時に親族や知り合いを呼んでしまうと、話がこじれてしまうので専門家を頼ることが大切です。
ケース④パワハラを受けた
パワハラ(パワーハラスメント)は、上司から暴言を吐かれたり、無意味な説教を長々とされたり等の、立場や権力を利用した嫌がらせのことをいいます。
この場合も慰謝料の請求は可能で、パワハラの慰謝料の相場は50万~100万円ほどとされています。
ただし、パワハラの場合にも証拠が必要になります。
- 録音テープ
- 同僚の証言
- パワハラの様子を記録した日記
- パワハラが原因で精神病を発症したという医師の診断書
などが有効ですよ。
証拠が揃ったら、まずは相談窓口に駆け込みます。
そして、内容証明郵便を会社に送付しましょう。
パワハラの場合は、基本的に企業側の第三者を間に入れて話し合うことが一般的です。
当事者同士で話し合うことはありませんので、安心してくださいね。
例⑤ストーカー被害にあった
ストーカー被害は、実害はなくても精神的なダメージは相当大きいものです。
慰謝料の請求はもちろん可能で、相場は数十万円~数百万円と幅が広いです。
ストーカー被害の場合にも、証拠が必要になるので証拠を集めましょう。
- メールやLINE
- 相手からの送付物
- ストーカー被害の記録
- 警察への相談実績
などが有効ですよ。
証拠を集めた後は、加害者を特定し内容証明郵便を送って示談をするか、話し合いに応じない場合は裁判を起こす流れになります。
注意点は、ストーカー被害の場合は被害にあってから3年以内に慰謝料を請求することです。
慰謝料請求権には時効があるので、気をつけてくださいね。
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証拠集めは、結構ハードなもので、その行動にも精神的苦痛を感じるかもしてません。
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精神的苦痛による慰謝料のまとめ
- 精神的苦痛で慰謝料は請求できる
- 浮気や不倫による慰謝料請求の相場は50万~400万円
- セクハラによる慰謝料請求の相場は50万~300万円
- モラハラや暴言による慰謝料請求の相場は数十万~300万円
- パワハラによる慰謝料請求の相場は50万~100万円
- ストーカーによる慰謝料請求の相場は数十万~数百万円
以上のことをふまえて、「慰謝料の請求はしたいけれど自分一人でやるのは不安」という方は専門家に相談をしましょう!