浦安のテーマパークに行った帰り道でのことです。

50代 男性

浦安のテーマパークに行った帰り道でのことです。
東名高速道路、遠州豊田サービスエリアで休憩しておりました。
すると黒のベンツが隣に駐車しました。
どこか見覚えのある車だなと思ったのですが、出てきたのが職場の上司でした。
声をかけたのですが、何かばつの悪そうなそぶりでしが、助手席から現れた秘書課の彼女を見たときに気付きました。
「社用で得意先に静岡に行った帰りだ」 私は信じました。
日曜日に社用車でなく自家用車で、100キロ以上の道のり。
異例ではあっても全くないことではないと思いました。

硬い感じの50歳、かたや社内きっての美人秘書です。
社内でも噂のようなものがあったのですが、あの人は男性の鏡と女性社員からも硬派で人気がありました。
しかし、このときの雰囲気はごまかせませんでした。

そんなことがあっても、上司の態度は変わらず硬派で家庭を大切にするイメージを崩すことなく演じておられました。
美人の彼女は数年後に結婚退社しました。
そして、上司はできる人で役員、専務と出世し、今は社長を伺うポジションにおられます。
私はただただ沈黙を守り、なぜか同期の中での出世頭となりました。
「沈黙は金なり」とはよく言ったものです。

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