夫の浮気は男の甲斐性という言葉がまかり通っていた時代。

40代 女性

妻は貞淑を守り、夫の浮気は男の甲斐性という言葉がまかり通っていた時代。
今では考えられませんよね。
今はもう鬼籍ですが、私の父親は本当にその言葉通りに生きた人でした。
子供ながらに強烈な記憶として残っているのは、酔った父がこともあろう母と私がいる家に浮気相手をつれてきて、夜中なのに母にお酒の準備とおつまみを作らせた事。
それ以降、父に対する嫌悪すら覚えたものです。

この前の春のお彼岸の時、もう足腰も弱くなった母と一緒にお墓参りに行ったのですが、亡き父とご先祖様のお墓のお掃除を終えた後、一度お寺の敷地を出てから母がもう一度、今度は別のお墓に出向いたのです。
そのお墓は生前の父の愛人だった人の墓。
私はあえて目を背けていたのですが、父の愛人だったあの女性はあの後父の子供を妊娠。
ただ元々体が弱い人だったようで、子供共々亡くなっていたそうです。
身よりもなく、そのまま無縁仏になるはずだったその人を、父は母に頭をさげて今ままでの詫びと共に、お墓を作る許可を請うたそうです。

亡くなった父に代わって愛人のお墓の面倒まで見る母の背中をみていると、母の偉大さ、心の広さに胸を打たれました。
今は昔と違って、浮気することに対して色々意見もあります。
昔も今も正解はない問題とは思うのですが、せめて残された家族が後々悔恨を残さないようにして欲しいと願うばかりです。

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